トップページ > ファイトケミカル食革命

生活習慣病、がん、脳血管障害、心疾患は「食生活が原因」になることが多いと言われます。しかし、一方では「食生活の改善」によりこれらの病気の予防と治療も可能です。
ポリフェノールやリコピン、イソフラボンなど、私たちにも馴染みのある食物性成分が、病気にかかりにくく、元気な生活を送るための効果があることが明らかになりました。
これらの食物成分は「ファイトケミカル」と呼ばれ、強力な抗酸化作用、がん抑制作用、免疫増強作用をもっています。
麻布医院では最良の医療と最新の医療情報を提供する事を使命と考え努力しております。その一貫として「薬だけに頼らない医療」と「食育による病気の予防と治療」心がけています。
この目的のため「ファイトケミカル食革命」を提唱し、ファイトケミカルの知識を普及し、だれでも健康で長寿、元気で若々しい生活を送ることができる簡単なアイディアとファイトケミカルの知識を提供します。ファイトケミカルについて音声で説明を聞きたい方はこちらをクリックして下さい(TBS Ottava)。

ファイトケミカルとは、植物が強い紫外線を浴びたときに発生する活性酸素や害虫による危害から身を守る為に作り出す機能性成分のことです。
ファイトケミカル(phytochemical)のファイト(phyto)とは、ギリシャ語で【植物】を、ケミカル(chemical)は【化学】を意味しています。
ファイトケミカルは主に植物に含まれています。野菜や果物は、強い紫外線や害虫にさらされた時、動物のように日陰に移動したり、害虫を払い除けたりする事はできません。その為、野菜や果物は大量のファイトケミカルを作り、身を守っているのです。
植物にとって、ファイトケミカルは"紫外線を浴びたときに発生する活性酸素を中和する作用"、"種を酸化から守る抗酸化作用"、あるいは"害虫から身を守る抗菌作用"など、いずれも植物が生きてゆく為に欠かせない作用を持っています。
実は、私たち人間にとっても、ファイトケミカルは大変身近にあるものです。私たちの目を楽しませてくれるカラフルな果物や野菜の色、香り、そして、辛味成分や苦味成分はファイトケミカルなのです。
すなわち、私たちは野菜や果物を食べる時、野菜や果物に含まれるファイトケミカルを色・香り・辛み・苦みとして感じているのです。
植物には、過酷で流動的な環境変化のなかで発芽し、成長を遂げるために、動物にはない、さまざまな自己防衛機能が内包されています。たとえば植物の種子には、雨風にさらされる野ざらしの状態で、腐敗を抑えるとともに動物に捕食されないよう、酸化を抑える抗酸化成分や動物を遠ざける苦味の成分などが含まれています。そして、こうした自己防衛機能をはじめとする機能性成分がファイトケミカルと呼ばれているのです。

フィトケミカルのすごさは、強力な抗酸化作用、抗がん作用、そして免疫力を強くする力を持っていることです。
抗酸化作用とは、色々な病気の原因になる活性酸素を中和する力で、簡単に言えば私たちの体をさびさせない作用です。また、がんは遺伝子の病気だと言われていますが、ファイトケミカルは、遺伝子に傷をつけるヒドロキシラジカルという活性酸素の発生を抑えたり、免疫細胞を増やしたり活性化する働きがあります。肌の老化を防ぐ働きもあります。
これに対して、五大栄養素、最近は「余分三兄弟」とも呼ばれ過剰摂取が問題になっています。つまり、五大栄養素は沢山食べれば健康に良いと言うものではなくて、逆に過剰摂取は病気の原因となることが分かってきました。
ファイトケミカルの素晴らしさは、抗酸化作用で動脈硬化を防いだり、皮膚の老化を防いだり、がんを防いだり、免疫を強くして肺炎などの感染症を防いだり、私たちが元気で生きるためのパワーを与えてくれるところにあります。
もう一つ大切なことは「人間はファイトケミカルの遺伝子を持っていないので、ファイトケミカルを自分で作れない」と言うことです。その為、私たちはファイトケミカルのパワーを野菜や果物から摂取する必要があります。

では、ファイトケミカルとは具体的にどんな食品のどんな成分を指しているのでしょうか?もっともわかりやすいのが、以前その抗酸化作用が話題になった赤ワインに含まれるポリフェノールと呼ばれる色素成分です。
ちなみに緑茶に含まれるカテキンもこのポリフェノールの一種。さらに大豆に含まれるイソフラボン、キャベツやネギやニンニクに含まれるイオウ化合物もファイトケミカル。現在、存在が確認されているファイトケミカルは約1000種類余り。しかし分子構造をもとに推測すると、存在の可能性は1万種類にも達すると言われています。
また、赤ワインや緑茶に含まれるポリフェノールやキャベツ・ネギ・ニンニクに含まれるイオウ化合物には強力な抗酸化作用があり、これらのファイトケミカルが活性酸素などによる細胞障害や遺伝子 (DNA)の損傷を防いで老化、成人病、がんを抑制することが明らかになっています。植物には未だ知られざる食効が潜んでいると言えます。
赤ワインに含まれるポリフェノール、スイカやトマトに含まれる赤色成分であるリコピン、大豆に含まれるイソフラボン、ゴマに含まれるリグナン、お茶に含まれるカテキンやタンニンなど、私たちが野菜や果物を摂取する時、色・香り・辛み・苦みとして感じている成分がファイトケミカルなのです。

ファイトケミカルの数はおよそ1万種類くらいあると考えられています。その中で、現在、見つかっているのは1000種類ぐらいです。これらは、6つに分類されています。すなわち、ポリフェノール、含硫化合物、脂質関連物質(カロチノイド類)、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分の6種類あります。
1.ポリフェノール
2.含硫化合物
3.脂質関連物質
4.糖関連物質
5.アミノ酸関連物質
6.香気成分

ファイトケミカルを自らの力で作り出す植物とは異なり、動物はファイトケミカルを作る遺伝子を持っていません。
植物は動物と比べて、下等な生命体という印象を持っている人が多いかも知れません。しかし、遺伝子のレベルで比較すると実際のところは全く違っています。
人間の全遺伝子が解読され、私たちは3万5千個の遺伝子で出来ている事がわかりました。ところが、植物の遺伝子は人間の3万5000をはるかに上回る4万種類にも達しているのです。
植物は何億年という年月をかけて、動物が持っていない遺伝子を獲得し、自らの身を守るため、また、時には何千年も長く続く生命を維持する為に必要な物質を自らの力で生み出したのです。それがファイトケミカルです。ファイトケミカルの9割は野菜や果物など植物性食品に含まれています。
私たち人間も動物の一種ですから、ファイトケミカルを自らの力で作り出す植物とは異なり、ファイトケミカルを作る遺伝子を持っていません。従って、私達はファイトケミカルが必要な時、植物(野菜・果物)から摂取する必要があります。

五大栄養素(糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル)は体の素材を作り、生存に必要なエネルギー源を作りだす成分です。五大栄養素は栄養状態が貧しい時代はとても重要でした。そして、これまでの栄養学は五大栄養素を中心に研究が進められてきました。
しかし、最近では五大栄養素の過剰摂取が問題となっています。炭水化物や脂肪の摂り過ぎは、肥満や糖尿病やメタボリック症候群の原因になります。脂肪や肉の摂り過ぎが大腸がんなどのがんの危険因子である事も明らかになっています。さらに、ビタミンやミネラルも過剰摂取によりいろいろな障害がおこる事があります。
日本では、過去において五大栄養素が足りない為に色々な病気が起こりましたが、現在ではむしろ過剰摂取が健康を害しているとも言えます。すなわち、五大栄養素はできるだけ多く摂取すれば良いというのではなく、バランスよく摂取する事が大切です。
これに対して、ファイトケミカルは、
1)抗酸化作用、
2)免疫増強作用、
3)ガン抑制作用、
などの効果があります。
昔から長寿村がある事が知られています。よく調べると、長寿村の人たちは抗酸化作用や抗がん作用のあるファイトケミカルがたっぷりの食事をしている事もわかってきました。すなわち、健康長寿の秘訣は、古くからの栄養素である五大栄養素ではなくて、もちろん、五大栄養素をバランスよく摂取することも大切ですが、ファイトケミカルをしっかり摂ることです。

ファイトケミカルには、強い抗酸化作用、免疫増強作用、がん抑制作用があります。例えば、キャベツ・ニンニク・ネギ等には「イオウ化合物」と総称されるファイトケミカルを沢山含んでいますが、含硫化合物は免疫細胞を活性酸素から守る働きがあります。
赤ワイン・大豆・緑茶・ゴマにはポリフェノールが含まれていますが、ポリフェノールには強力な抗酸化作用、きのこ類に含まれるβ―グルカンやバナナに含まれる香気成分であるオイゲノールには免疫細胞の数を増し、働きを活性化する作用があり、これらのファイトケミカルが活性酸素などによる細胞障害やDNA(遺伝子)の損傷を防いで老化、成人病、がんを抑制することが明らかになっています。
1.抗酸化作用
抗酸化作用は、わかりやすく言えば、酸化を抑えて身体をサビつかせないようにする機能で、活性酸素の毒を無毒化する働きです。抗酸化力は年齢とともに衰え、活性酸素が多く発生すると働きが追いつかなくなります。
ファイトケミカルには、活性酸素の毒を無毒化する優れた抗酸化作用があり、特に細胞の中に発生した活性酸素から身体をガードしてくれます。
2.免疫増強作用
ファイトケミカルの免疫増強作用には、免疫細胞の数を増し、働きを活性化する作用、免疫細胞を活性酸素から守る作用、がん細胞を攻撃する免疫細胞を活性化する作用があります。
3.がん抑制作用
ファイトケミカルは、がんを誘発する活性酸素に対抗したり(抗酸化物質)、発がん物質に含まれるがんのプロモーター(タバコに含まれる成分など)に対抗したり(抗プロモーター物質と呼ばれる)、免疫細胞を活性化させることにより抗ガン作用を発揮しています。

単純に野菜や果物を食べるだけでもファイトケミカルを摂取することはできます。しかし、ちょっと工夫をすれば、もっと効果的にファイトケミカルを体に取り入れることができます。そして、その工夫は食材によって少しずつ違います。
例えば、ブドウに含まれるポリフェノールのほとんどは、ブドウの皮や種に含まれていますから、ブドウを食べるときにブドウの皮を捨ててしまうとポリフェノールは摂取できません。ですから、ブドウを食べるときは、ブドウを丸ごと食べて、しかも、皮を良く噛んで食べると良いのです。意外と美味しいものです。
あるいはお酒が好きならワインという手もあります。ワインを作るときは皮も種も一緒に潰しますが、醸造の過程でブドウの皮や種に含まれる沢山のポリフェノールがアルコールに抽出され、ワインはポリフェノールの宝庫です。フレンチパラドックスと言って、イギリス人よりも国民のコレステロール値が高く、美食をしているフランス人が、コレステロール値が低くて、粗食のイギリス人よりも心筋梗塞が少ないのはワインを飲むからだとも言われています。
イチゴは種まで良く噛んで食べると種子のファイトケミカルも摂取できます。イチゴの種も食べてみるとナッツのような味がして美味です・・・。イチゴのコンフィも良いですね。果物を砂糖で煮詰めて保存するコンフィも果物のファイトケミカルを効率よく取り入れる方法だと思います。イチゴにはフィセチンという記憶力を増すポリフェノールが含まれています。
バナナはお店で買ったらそのまま2~3日部屋においてから食べた方が効果的です。スイートスポットと呼ばれる、黒い小さな斑点ができた頃が、バナナの香り成分であるオイゲノールが一番多くなります。オイゲノールは白血球を増やす働きがあります。
ワサビをすりおろしたときに、ワサビ特有の「ツーン」とくる香気成分や辛味成分もファイトケミカルの一つです。ワサビに含まれるワサビイソチオシアネートは強力な抗がん作用や解毒作用を持っています。これらの香気成分や辛味成分は水溶性であり揮発性なので、すりおろしたままでそのまま食べるほうが効果的です。

多くのファイトケミカルは熱に強いので、食材によっては加熱でファイトケミカルが摂取しやすくなります。
例えば、トマトのリコピンはトマトの皮の部分に多く含まれていて、しかも油に溶けやすいので、加熱して、オリーブ油を加えると吸収されやすくなります。
ファイトケミカルは、植物の細胞と細胞膜の中にあります。そのため細胞膜を破壊しないとからだに吸収することはできません。そのため、食材によっては、包丁で細かく刻んだ程度では、細胞の1つ1つまで破壊することができず、ファイトケミカルの多くを摂取することは難しいと言えます。

ファイトケミカルは、もともと植物が紫外線や害虫から自分の身を守るために合成している成分のため、日光を多く浴びた露地栽培の野菜はファイトケミカルが豊富です。また同じ種類の野菜や果物でも栽培のされ方によって、ファイトケミカルの含有量は違っています。さんさんと降りつける陽光を浴びたものほど、ファイトケミカルが豊富に含まれています。また、こうした食材の選び方とともに、その食材をどう調理するかということも大切なポイントです。
ファイトケミカルは植物の細胞内に含まれる安定した物質です。そのため私たち人間の体内で吸収するためには細胞膜を壊したうえで摂取しなければなりませんが、残念ながらミキサーなどで破砕した程度では細胞膜は壊れません。当然、ファイトケミカルもうまく摂取できません。
しかし熱を加えるとずっと効果的にファイトケミカルを摂取できます。すなわち、野菜のファイトケミカルは熱を加えることで自然に細胞外に溶け出し、ある一定時間煮出し続けると、その効力の8~9割が煮汁に溶出します。もちろん、その効力には強力な抗酸化作用、免疫増強作用、抗がん効果も含まれています。じっさい、生野菜ジュースに比べ、同じ野菜を煮出したスープ(上澄み)には10~100倍もの抗酸化作用が潜んでいることが証明されています。
一般的に果物や野菜の健康的な摂取というと、サラダや生ジュースを思い浮かべるのではないでしょうか?しかし、抗酸化作用、免疫増強作用、抗がん効果に関していえば、それよりもスープにして利用するほうがずっと大きな効果が得られると考えられます。

簡単なファイトケミカルスープの作り方があります。キャベツ、たまねぎ、にんじん、カボチャをそれぞれ100gずつ用意し、食べられる大きさに切って、鍋にいれます。そこに、1000ccの水を入れ、蓋をして30分間煮ます。これで、ファイトケミカルたっぷりのスープができます。調味料は全く加えず、鍋はできれば琺瑯鍋を使って下さい。
用意する材料
キャベツ…100g、 タマネギ…100g、 ニンジン…100g、 かぼちゃ…100g
作り方
4種類の野菜を食べやすい大きさに切り、鍋(ルクルーゼなど琺瑯鍋が良い)に水1000cc加え、沸騰させ、鍋に蓋をして弱火で30分間加熱する。これでファイトケミカル基本スープの出来上がり。調味料や食塩は一切加えません。
摂取の仕方
ファイトケミカル基本スープの一回の摂取量の目安は200cc。一日の摂取量の目安は200cc~400cc。空腹時、特に早朝時にコーヒーやお茶を飲む前に摂取します。免疫力を高めたい、あるいは白血球を増やしたいと言う時は1日3~4回空腹時(早朝空腹時、食間、食前)に摂取します(1日量600cc~800cc)。また、減量目的、ダイエット、メタボリック症候群の改善には1日2~3回(早朝空腹時、昼食前、帰宅直後)に摂取します。暖かいスープはより効果があるが、夏は冷やしても問題ありません。
このスープには、ポリフェノール、ケルセチン、βカロテン、食物繊維などがたっぷり含まれています。食事の前にスープを飲むと効率よくファイトケミカルが摂取できます。残った野菜は、スープと一緒に食べても良いし、味噌汁の具などに使います。
風邪気味の時は、たっぷりのショウガ、コショウ、ネギとチキンの手羽先を入れてファイトケミカルスープをつくります。また、トマトやセロリを加えたりして、いろいろなスープができます。
また、カレー粉をいれるとファイトケミカルたっぷりのスープカレーもできます。

ファイトケミカルスープの食効の一つに、免疫増強作用があります。
ファイトケミカルスープを毎日摂取すると、免疫細胞(白血球、好中球、単球、リンパ球)が増加しました。これは、抗癌剤やインターフェロン(ウイルス肝炎治療薬)の治療を受けている患者にとって朗報です。
抗癌剤やインターフェロンの治療中はその免疫抑制作用が原因で、白血球が減少し、治療の中断を余儀なくされる事も多いのですが、ファイトケミカルスープを続けて、それまで中断していた抗癌剤やインターフェロン療法をたくさんの方が継続しています。
ちなみに、ファイトケミカルスープ(200ml)を1日3回摂取により、白血球、好中球、単球、リンパ球数は下の表に見られるように有意に上昇しました。

ファイトケミカル的食事法を日本蕎麦(ざる蕎麦)を例に説明します。
日本そばの食べ方で大切なことは、蕎麦を食べる以上に、腹いっぱい「蕎麦湯」を飲むことです。その為、少し量を控えめに「蕎麦」を注文します。
そばにはポリフェノールの一種であるルチンと呼ばれるファイトケミカルやビタミンB1・B2が豊富に含まれています。このルチンやビタミンB1・B2は、水に溶けやすいため、茹であがった蕎麦自体より、蕎麦湯の中に多く含まれています。
そこで、ざる蕎麦を頼むときは大盛りを頼まないで、ふつう盛りにして、食べ終わったあと、たっぷりと蕎麦湯を飲むほうが賢いそばの食べ方と言えます。その方が、ルチンやビタミンを効果的に摂ることになります。
また、ざる蕎麦には大抵、ワサビとネギが薬味についてきます。そして、ざる蕎麦を食べるときは、ワサビは蕎麦に直接つけて食べます。ワサビ特有の「ツーン」とくる香気成分はワサビイソチオシアネートと呼ばれ、強力な抗がん作用や解毒作用を持っていますが、この成分は水溶性であり揮発性なので、そのまま食べるほうがより効果的だからです。
そして、薬味のネギは「蕎麦つゆ」にいれないで、そばを食べ終わるまでとっておいて、蕎麦湯を飲むときに使いましょう。ネギに含まれるファイトケミカル(システインスルホキシド類)は熱に弱く水溶性であるため、40~50度と適度な温度の蕎麦湯に溶かすことで、含まれているファイトケミカルを壊すことなく抽出できます。これらのファイトケミカルには、免疫細胞を守りがんの発生や増殖を防ぐ作用があります。
つまり、ざる蕎麦を食べるときは、ワサビは蕎麦に直接つけて食べ、蕎麦を食べた後、残った蕎麦湯に薬味のネギを入れて、蕎麦湯を飲むという食べ方が、一番ファイトケミカル的な食べ方です。

1.健康長寿の時代から「元気でいつまでも若々しい」時代へ
ファイトケミカルは今後、私たちの食生活に革命的な変化をもたらす機能性成分です。ファイトケミカルには、強力な抗酸化作用、抗がん作用、そして、免疫力を強化する作用があります。
これまで、私たちは5大栄養素を摂っていれば、健康な生活を送れると信じていました。しかし、今日ではこれらの栄養素は余分3兄弟とも呼ばれるようになり、その神話はくずれました。
健康で長生き、すなわち、健康長寿は誰もが望むことで、人類にとって永遠テーマです。そして、最近では、「元気でいつまでも若々しく」と多くの人が望んでいます。その夢を叶えてくれる一つの鍵がファイトケミカルです。
2.エコノミカルでエコロジカルな社会への貢献
ファイトケミカルは野菜の皮や根菜の葉、果物の皮や種にふんだんに含まれていますから、食材を丸ごと使用することになり、エコノミカルでもあるし、捨てるところが少なくなるのでゴミも少なくなりエコロジカルにも貢献します。
3.地元と国産農業の振興と食料自給率改善に貢献
ファイトケミカルは新鮮な旬のものに沢山含まれています。ですから、遠くから輸送されてくるものより、その土地でとれた、地元産あるいは国産が良いことになります。
従って、ファイトケミカルに注目すると地元や国産の野菜や果物をつくる国内の地元の農家を応援し、40%まで落ち込んでしまった自給率を上げることにもつながります。
ファイトケミカル的な生活は、私たちの食生活だけでなく、健康や生き方、そして社会全体を変える可能性を秘めています。これがファイトケミカル食革命です。
※ご質問をクリックすると、回答がご覧いただけます。
ファイトの語源はギリシャ語で、スペルも[fight]ではなくて、[phyto-]です。すなわち、ファイトケミカルは強い紫外線により発生する活性酸素や害虫による危害から植物が身を守る為に作り出す機能性成分とも言えます。
ファイトケミカルには強力な抗酸化作用・免疫増強作用・抗がん作用があります。ファイトケミカルの数はおよそ1万種類くらいあると考えられていますが、現在、見つかっているのは1000種類余りです。
また、私たち人間は野菜や果物のファイトケミカルを色や香り、苦みとして感じています。
抗酸化作用は、わかりやすく言えば、酸化を抑えて身体をサビつかせないようにする機能で、活性酸素を無毒化する働きです。ファイトケミカルには、活性酸素の毒を無毒化する優れた抗酸化作用があり、特に細胞の中に発生した活性酸素から身体をガードしてくれます。
炭水化物の摂り過ぎは、肥満・糖尿病・メタボリック症候群の原因になります。脂肪や肉の摂り過ぎは大腸がんなどのがんの危険因子である事も示されています。また、ビタミンやミネラルも過剰摂取によりいろいろな障害がおこします。
一方、ファイトケミカルは、五大栄養素の分類に入らない為「非栄養素」とされてきましたが、ごく最近になってファイトケミカルの強力な抗酸化作用・免疫増強作用・がん抑制作用が明らかにされ、私たちの体に必要なとても重要な植物性成分であることが示されました。
植物は何億年という年月をかけて、自らの身を守るためにファイトケミカル遺伝子を獲得しました。その為、ファイトケミカルの9割は野菜や果物など植物性食品に含まれています。一方、人間はファイトケミカルを作る遺伝子を持っていません。
従って、私たちはファイトケミカルを、植物(野菜・果物)から摂取する必要があります。長寿村の住人を調査すると、抗酸化作用や抗がん作用のあるファイトケミカルたっぷりの食事をしている事がわかってきました。すなわち、ファイトケミカルは健康長寿に欠かせない植物性成分なのです。
アメリカでは、1960年代から80年代にかけて、がんの患者さんが急増して、医療費が国の経済を圧迫するようになりました。そのため、「がんを予防する食品」を明らかにしてがんを減らそうと試みたのがこのプロジェクトです。アメリカの国家プロジェクトとして、何千種類もの食品を科学的に調べ、がんの予防に効果のある順位に40種類の食品を選定しました。そして、このリストに入ったのは、ニンニクやニンジンやキャベツやトマトなど、私たちが普段食べている野菜や果物などでした。
そして、その有効成分として、ファイトケミカルが注目されてきました。また、私たちはこのファイトケミカルを、野菜や果物の香りや色、あるいは、苦味や辛みの成分として感じていることも分かって来ました。
また、がんは遺伝子の病気だと言われていますが、ファイトケミカルは、遺伝子に傷をつけるヒドロキシラジカルの発生を抑えたり、免疫細胞を増やしたり活性化する働きがあります。肌の老化を防ぐ働きもあります。
これに対して、五大栄養素、最近は「余分三兄弟」と呼ばれ過剰摂取が問題になっています。つまり、五大栄養素は沢山とれば、健康になると言うものではなくて、逆に過剰摂取は病気の原因となることが分かってきました。
ファイトケミカルの素晴らしさは、抗酸化作用で動脈硬化を防いだり、皮膚の老化を防いだり、がんを防いだり、免疫を強くして感染症を防いだりして、私たちが元気で生きるためのパワーを与えてくれるところにあります。
例えば、ブドウに含まれるポリフェノールのほとんどは、ブドウの皮や種に含まれていますから、ブドウを食べるときにブドウの皮を捨ててしまうとポリフェノールは摂取できません。ですから、ブドウを食べるときは、ブドウを丸ごと食べて、しかも、皮を良く噛んで食べると良いです。以外と美味しいです。
あるいはお酒が好きならワインという手もあります。ワインを作るときは皮も種も一緒に潰しますが、醸造の過程で、ブドウの皮や種に含まれる沢山のポリフェノールがアルコールに抽出され、ワインはポリフェノールの宝庫です。フレンチパラドックスと言って、イギリス人よりもコレステロールが高く、美食をしているフランス人が、コレステロールが低くて、粗食のイギリス人よりも心筋梗塞が少ないのはワインを飲むからだとも言われています。
イチゴは種まで良く噛んで食べると種子のファイトケミカルも摂取できます。イチゴの種も食べてみるとナッツのような味がして美味しいです・・・。イチゴのコンフィも良いです。果物を砂糖で煮詰めて保存するコンフィも果物のファイトケミカルを効率よく取り入れる方法です。特に、イチゴにはフィセチンという記憶力を増すポリフェノールが含まれていて、頭が良くなると言われています。
バナナはお店で買ったらそのまま2〜3日部屋においてから食べた方が効果的です。スイートスポットと呼ばれる、黒い小さな斑点ができた頃が、バナナの香り成分であるオイゲノールが一番多くなります。オイゲノールは白血球を増やす働きがあります。
ワサビをすりおろしたときに、ワサビ特有の「ツーン」とくる香気成分や辛味成分もファイトケミカルの一つです。ワサビに含まれるワサビイソチオシアネートは強力な抗がん作用や解毒作用を持っています。これらの香気成分や辛味成分は水溶性であり揮発性なので、すりおろしたままでそのまま食べるほうが効果的です。
ファイトケミカルは、植物の細胞と細胞膜の中にあります。そのため細胞膜を破壊しないとからだに吸収することはできません。そのため、食材によっては、包丁で細かく刻んだ程度では、細胞の1つ1つまで破壊することができず、ファイトケミカルの多くを摂取することは難しいと言えます。


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※2010年4月1日より、木曜日の午前も診察しています。